Panel Title

JHL SIG Session: 継承日本語教育におけるチャレンジ:漢字学習、カリキュラムリフォーム、日本語能力に及ぼす親の影響、思考力を伸ばす内容重視の言語指導(Challenge in Japanese Heritage Education: Kanji learning, curriculum reform, parental influence in Japanese language development, and developing critical thinking using content-based instruction)

Paper Title

継承者学習者の多角的思考力を伸ばす内容重視の言語指導(How to develop critical thinking using content-based instruction in the case of heritage language learners )

Author's Name, Institution and E-mail Address

Kyoko Inanahra, The American School in Japan, kinahara@asij.ac.jp

Abstract

筆者が勤務するアメリカンスクール・イン・ジャパンの高校での現状を報告すると共に、抱えている問題点とその解決方法の一つを提示する。

本校の日本語教育において、継承語としての日本語(Heritage Learners)を学んでいる生徒に対し、何をどう教えるかが一番の課題である。彼らは日常生活のやりとりは難なくこなし、授業中も教師としてあまり日本語をコントロールする必要がない。しかし、様々な言葉を知っている割にはそれを正しく表記できなかったり、耳から聞いた言葉や表現が間違って刷り込まれていたりして、なかなか新しい表現や語彙が入らない。また新しい表現を習っても、いざ使う段になると、いつもの言い方に戻ってしまう。

そこで、現在、外国語学習者用に書かれた日本語教科書(中級)を使いながら、Content Based Instructionを基礎に新しいアプローチを試みている。例えば、英語でも日本語でも文法事項を勉強したことがないため、言語の基本的なルールがわからない。だから、彼らには国語教育のではなく、あくまでも日本語学習者用の説明が必要になる。また、彼らは日本語を使う相手が家族やごく親しい友達に限られているため、一般的な日本語での会話の進め方を知らない。だから文化的な要素を取り入れた状況におけるロールプレイなどが必要である。このように、ただ日本語「を」話すだけでなく、日本語「で」何を話すかというCritical Thinking(多角的思考力)を伸ばしながら、授業を進めていく必要がある。

このようなことを念頭において実践している4つのレベルのカリキュラムを紹介しながら、さらに効果的な方策を探りたい。


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