Paper Title

日本人の名前の性別はどのように決定されるのか (How Is the Gender of Japanese Given Names Determined?)

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Masahiko Mutsukawa, Michigan State University, mutsukaw@msu.edu

Abstract

日本語母語話者は初めて耳にする名前でもそれが男性名か女性名かを言い当てる事ができるが、日本語学習者には難しいのは何故か。本論では、名前に用いられている音(の組み合わせ)に男女の名前を決定付ける要因、つまり音と意味の有縁性、があり、それは日本語特有であるという仮定に基づきこの疑問を検証する。

現代言語学では今まで音と意味の有縁性についてあまり研究されてこなかったが、本論では過去約100年間における日本人の男女の名前のデータを分析することにより、(1)最終音節の種類、(2)重音節の有無、(3)拗音の有無、(4)第一音節の種類、(5)長さ、の各要因により名前の性別が決定されていることを明らかにする。

また日本語母語話者は、名前に男性的要因と女性的要因がそれぞれ含まれているときでも(例えば、男性的な第一音節と女性的な最終音節を持つ名前など)、それが男性名か女性名かを言い当てることができる。このことは、上記の五つの要因が同様に名前の性別を決定するのに貢献しているのではなく、各要素が性別を決定する程度に差があることを示している。本論では、男性的要因と女性的要因両方を含む名前を分析することにより、
長さ >> 最終音節の種類 >> 第一音節の種類 >> 重音節の有無 と 拗音の有無
の順に性別を決定する力が強いことを明らかにする。

本論では、日本人がどのように名前の性別を判断しているのかを明らかにしているが、どうして日本語学習者には難しいのかは明らかにされていない。今後、他言語の名前についても研究し、本論で明らかになった要因のどれが普遍的なのか、また各言語でどう違うのか、についても研究する予定である。


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