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日本語の意見文の文章構造

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Mitsuko Kido, University of Tsukuba-International Student Center, mitsuko@intersc.tsukuba.ac.jp

Abstract

従来、日本語の文章は結論が文章の冒頭より末尾に出てくる、 結論があいまいだ、と言われてきた(Kaplan1966、本名1989)。しかし、新聞の投書や日 本人大学生の書いた作文を調べると、結論が文章の末尾にある尾括型が多いわけではなく 複数の型があり、さらに結論もはっきり書いてある(木戸1992、佐々木2001)。

 本研究では「4月入学と9月入学とどちらのほうがいいか」という題で日本人大学生計 27名に意見文を書いてもらうという作文調査を行った。その際、意見文であること、複数 の論点(特に賛否の理由)を列挙すること、列挙の際に添加の接続詞「まず」「つぎに」 を使うように指示した。

 分析の結果、「まず」「つぎに」という同一の添加の接続表現を使っても、結論の位置 によって、双括型19例>尾括型5例>頭括型3例と、異なる文章構造の型になることがわ かった。添加の接続表現「まず」「つぎに」が用いられるのは、賛否の意見に対する理由 を複数列挙する例が多い。理由の列挙の場合、結論にあたる賛否の意見の位置により、文 章構造の型は以下の1)双括型、2)頭括型、3)尾括型に分かれる。 1)「賛否の意見→説明(2つ以上の理由または利点などの列挙)→賛否の意見」
2)「賛否の意見→説明(2つ以上の理由または利点などの列挙)」
3)「問題提起→説明(2つ以上の理由または利点の列挙)→賛否の意見」

 日本語の意見文の文章構造の型と使用傾向がわかることは、日本語教育での作文教育で の教材選択を考える上で重要である。


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