継承語教育校であるトロント国語教室(創立26年目)では、「国語 教科書で日本語を教える」という姿勢で国語教科書を使用している。が、国語教科書は、 読み書き中心であり、会話指導という視点がない事が大きな問題点である。その点のカ バー対策として、授業時間3時間の最後の時間を取り分け、会話力育成を中心にしたアク ティビティーに当ててきた。
同時に、年3回、保護者勉強会を実施して教育方針の理解をうながし、宿題を通して保護 者と協力しつつ会話力を育てる努力をしてきて久しく、保護者の協力姿勢が学習者の会話 力育成に深く関わることも把握できた。そこで、この度、日本語を話せる保護者の日本語 力を重要なリソースとして活用し、保護者/教師が協力しての会話指導をカリキュラム化 することにした。国語教科書の題材を意識的に会話教育と結びつけ、保護者の役割を具体 的に示し、毎週必ず宿題に口頭発表課題を出題し、授業でその発表を実施している。
今回の発表では、2001年4月に実施した「OBC会話力テスト」の採録ビデオの1部紹 介、会話指導目標、保護者に要請した「家庭で実践して欲しい7項目」、会話指導に活用 できる参考単元例、学校全体としての実践状況、及び、具体例として、6歳児レベル(教科 書1年上)の年間会話指導計画と1月までの指導結果、参考単元の授業実践報告を発表す る。