Panel Title

継承日本語教育に関する基本的現状調査結果報告

Author's Name, Institution and E-mail Address

Hiroko Kataoka (California State University, Long Beach) kataoka@csulb.edu

Abstract

ここ数年継承語教育が注目を浴びてきた。その理由は、継承語話者の個 人レベルにおけるアイデンティティー、言語、文化継承の重要性等に加えて、国の人材拡 充への寄与、即ち、継承語話者の能力に更に高度な言語知識を上乗せすることにより言語 運用能力の高い人材を効率よく育成する事ができる利点である。

継承語としての日本語は100年以上前から現在に至るまで日本語学園等で教えられてき た。しかし、日系人社会の変遷に伴ってその生徒の言語背景も変わってきており、家庭で 毎日日本語を話す新一世、新二世から、すでに全く日本語を話さない四世、五世の日系人 まで多種多様な児童生徒が学んでいる。そして本来は米国駐在員子女のために開設され、 現在全米で68を数える補習校でも、「永住組」と呼ばれる非駐在員の子弟が増加する傾 向にあり、継承語話者に対する言語教育は課題の一つとなっている。

これらの継承日本語教育を日本語教育という大きな枠組みの中で捉える時に必要なのは、 種々の基本的現状調査であるが、現在、そのような研究や資料は全米では非常に少ない。

このパネルでは、そのギャップを埋めるべく最近行われた3つの調査の報告をする。「言 語背景調査」では、日本語学園、補習校に在学中の児童生徒がどのように家庭で日本語を 身につけ、親がどのような期待を抱いているかを明らかにする。「第一言語と第二言語の 相関性」では、ある日本語補習校児童の日英二言語間の嗜好、選択、達成レベルについて 検証する。そして、「教師会議とアンケート結果分析」では教育の目的・方法共に変化す る現状に日本語学園の教師たちがいかに対処しているかを探る*。


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